2007.09.19

読了:そのケータイはXX(エクスクロス)で

以前「コスプレ幽霊 紅蓮女」を読んで、いろんな意味で「こいつは大物だぜえ」と確信した上甲宣之です。

デビュー作にも関わらず期待通りの大物っぷりを見せつけてくれました。ここまでやってくれれば文章が超絶的にアレだとか、数十年前の少年漫画もビックリなご都合主義とか、気が遠くなる程強引な纏め方などは些細な問題でしょう。

巻末の解説で杉江松恋が

小説は、「序・破・急」の構成で書かれており、「破」の部分が異様に長い。映画『少林寺』ではないけど「破・破・破・破……」といった具合にいつまでもどんでん返しが続き、読者をトランス状態にも似た幽明の境地へと誘っていくのである

と書いていますが「それって単に序と急をまともに構成する力が無いだけじゃねえか」などと突っ込むのはやめましょう。生暖かく見守るのが人情ってもんです。
 
時に上甲宣之の作品全般に言えることですが、地の文やら台詞やらお構いなしに「いけるっ!」とか「電話してくるなんて――っ」とか、エクスクラメーションマークやダッシュ+っ を多用するには、壮絶に馬鹿っぽくかつ鬱陶しいのでやめたほうがいいと思います。あしべゆうほの漫画に出てくる叫びまくりな主人公じゃないんだから。
 
そういえば別の作品の帯に、今世紀最大のオポンチ作家との誉れが高いYoshiが推薦文のようなものを書いてましたが、多分Yoshiが目指す世界の半歩先を行っているのが上甲宣之なんだと思います。どんな世界なのか興味はありませんが。

 
まあミステリというよりギャグ小説として読むと、とても楽しめると思います。たとえその後、「これが『このミス』で2位だったって事自体がギャグだろ」と思ったとしてもそれは貴方の気のせいです。
 
 
 
 
 
今回は気力すら失せたのでAmazonのアフィリエイトを貼るのはパスです。あ、あと出版社とか明記してなかったっけ。でも面倒だからいいや。

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