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2005.12.22

プロの視点

NIKKEI NET EYE 研究の失敗に寛容な風土はできるか(12/21)

 科学技術の研究開発には新発見やイノベーションにつながる発明、そして一つ一つの技術を組み合わせ、全体システムをつくりあげるような技術開発プロジェクトがある。前者は未知の世界の挑戦という性格があり、失敗なしに成果を挙げるのは至難の技である。一方、後者は着実にシステムをつくることが前提であり、出来上がったシステムが動かなかったり、目標を達成できなかったりすれば失敗であり、無駄な研究開発ということにもなる。

 つまり、前者では失敗は許容され、後者では失敗は許されないということになる。はやぶさは後者になるが、研究者が意図しているかどうかは別にして成否のあやふやな発表をみる限り、失敗の責任逃ればかりが前面に出ているような印象を与える。

2003年10月のJAXAの広報に「はやぶさ」の目的は

  • イオンエンジンを主推進機関とした惑星間航行
  • 光学観測による自律的な航法と誘導方法
  • 惑星表面の標本採取技術
  • 惑星間軌道からの直接大気再突入と回収

と明記してある訳で。

一体今まで世界中のどの国が「3億㎞離れた直径わずか500mの小惑星まで、新技術の高効率エンジンで、自分で判断して航行する探査機」っつーのを飛ばした事があるのか、って事を理解していれば、失敗が許されないプロジェクトだなんて事は恥ずかしくて記事にできないはずなんですが。

飛ばし記事や誤報を連発して報道っていう出来上がったシステムを禄に運用できない日経ごときに言われたくねえよ、という個人的感想はともかく、素人がまともに資料も調べずに記事を書くという妙なマスコミの伝統は、いい加減に止めた方がいいと思います。

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